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常温接合 試作サービス

常温接合 試作サ―ビス

以前から装置の導入を検討して頂いているユーザー様を前提に行なってまいりました、接合試作のサービスが、皆様からのご要望によりこの度正式に「常温接合 試作サービス」としてスタ―トすることとなりました。

有償ですが、このサ―ビスをご活用いただくことにより、本格的な常温接合の導入に向けた可能性や、各種課題に対してユ―ザ―様自身に把握していただけます。
装置を導入する前に試作で確証を得たいというユ−ザーの方にも適したサービスです。試作での結果を基に、課題を克服した上で、スムーズに装置の導入に移行することにも可能になります。

これまで弊社が培った常温接合の技術とノウハウ、そして何より日々絶え間なく研究・開発の分野の第一線で取り組んでいるユーザーの方々の積み重ねた想いが、この試作サービスを通じて、固く結び付き、更なる研究の成果を生み出す原動力につながると信じています。

常温接合の試作とは?

  • 常温接合について興味をお持ちのユーザー様に対して、お客様の持ち寄った接合サンプルに対し、弊社の常温接合の実験装置 (表面活性化接合法)で、実際に貼り合わせの実験を行うことを指します。
  • ユーザー様がご用意された接合サンプルに対し、弊社所有の常温接合機で行ないます。
  • サンプルの大きさや厚みにも依りますが、ウェハサイズであれば現在4インチまで対応いたします。
    (6〜8インチ以上のウェハ対応については現在、装置開発中ですので、弊社営業窓口までお問合わせ下さい。)
  • 大きめの特殊形状のサンプルについてはバッチ処理になります。
  • 接合についてのご説明や試作のスケジュールについては、専任の営業担当者からお伝えさせていただきます。
  • 貼り合わせ後のサンプルについては、原則ユ−ザ−様にご返却いたします。

接合事例

試作サービスのメリット

実際の接合装置を使って貼り合わせの試作ができることは、装置購入を検討されるお客様だけでなく、基礎研究段階のお客様のご要望にお応えできます。実験プランの可能性を広げることができます。

  • 装置導入前にサンプルの持つ各種課題を明確化することができます。
  • 接合対象の製品についての加工上の課題に対し、解決の方向性を探る機会としていただけます。
  • 接合装置メ−カ―及び専門家からのサポ―トやアドバイスが得られます。
  • これから接合を始めたいユ−ザ−にとって、接合の試作を通じ、常温接合技術への深い理解が得られます。
  • 低コストで多種の検証が可能となります。
  • 将来、装置導入をする場合、実験機・量産機のオ−ダーメイドの仕様決定がよりスムーズに行なえます。
    ⇒実験機・量産機ともに、仕様にあわせたオ−ダーメイドで製作することが可能です。

などの点に期待が持てます。

納期はどれくらいみたらいいの?

期間としては、弊社常温接合の営業担当者とお打合せをし、サンプルをお預かりしてからおよそ1ヶ月〜1.5ヶ月程度でサンプルの接合実験の結果についてご報告する予定です。

  • ※特殊形状や多種にわたる場合や、治具製作の有無などにも依り納期は決まります。また接合順序を変更する可能性がありますのでご了承下さい。
  • ※メンテナンス期間や年末年始を含む長期休業期間は別途ご相談させて頂きます。

試作サービスに掛かる費用は幾らぐらい?

  • 1日に行える接合実験
    最大5組までとさせて頂いております。
  • 1日に掛かる接合実験の費用
    1日35万円で接合実験を実施させて頂いております。

    その他、必要に応じ接合実験を行う為に、試料を保持する為の部品や搬送等、別途費用がかかるものもありますので、ご相談願います。

常温接合の魅力とは

常温接合の魅力(1) : 常温で異素材同士の貼り合わせできる。
常温接合の最大の魅力は、常温で熱膨張係数の違う異素材同士の貼り合わせができることにあります。
金属を例に挙げると、アルミはステンレスや銅とは「溶接」できませんが、常温接合であればそれらの常識は覆ります。つまりアルミや銅などの放熱性の高い素材と、SUSなどの異素材同士を「常温で接合」することを可能にするのです。これこそが常温接合が持つ最大の特長です。
※金属の場合、熱や圧力を加えた方がより接合しやすくなります。
常温接合の魅力(2) : 接着剤を使わない、新しい封止(パッケージング)技術
MEMSをはじめとする・様々な産業の分野において封止(パッケージング)の技術は多く使われています。
中でも多いのは「接着剤」による方法で、素材や目的・環境に合わせた様々な品種のものが、既に世の中に数多くあります。ではわざわざ常温接合を検討する理由は?その質問については、お客様の声を例として挙げてみましょう。
  • 接着剤は安価で量産に向いている。だが、反面 経年劣化による品質の低下が付きまとう。
  • せっかく製品を真空引きして封止しても、接着剤からの放出されるガスの影響で、内部の真空の質が低下する。
  • センサー関係で接着剤を使っているが、受光面が数年すると変色してしまい、感度や品質が低下してしまう。

などこれまで数多くのユーザー様の持つ悩みが弊社に寄せられていました。

常温接合は表面を活性化による素材同士の貼り合わせで、接合後、接着剤などと違い、有機物などのガスを大量に発生させることはありません。また、超高真空下で接合する為、封止した後のサンプルの内部圧力も接着剤のものと比べ極めて安定的です。あくまで母材同士を貼り合わせる為、余分なガスの放出を抑えることができます。

常温接合の魅力(3) : 基板への熱ストレスの低減
「異素材の貼り合わせ」「高品質な封止技術」以外に常温接合の最大の魅力は、「常温で接合」できることが挙げられます。半導体においては、近年高密度化やスタックタイプの高機能素子が主流となっていますが、それらが発展するにつれ、放熱の問題や接合した際の熱ストレスの影響が無視できない問題となってきています。
常温接合はまさにこの点に着目した「基板への熱ストレスを低減した」画期的な接合方法と言えます。

「試作サービス」の持つ魅力

最後に常温接合における接合サービスの魅力についてお伝えしたいと思います。
常温接合の「試作」は単に貼り合わせの実験だけではありません。常温接合を正しく理解して頂く事で、ユ−ザ−の方が接合について抱える「悩みや問題を解決できるチャンス」に繋げることが出来るのではないかと考えております。
また従来の常識にとらわれないその方法は「世の中に存在しない素材や製品の開発」を後押しし、貴社製品の競争力を飛躍的に向上させる可能性があります。

何事もその一歩踏み出さなくては、道は開けません。 常温接合試作サービスの活用は貴社のチャレンジの第一歩となると確信しています。